あれがあれで。

電波の支配から解き放たれたアンテナ太郎。
今では電波の代わりに洗濯物や木の葉が引っかかってきます。
リスがてっぺんに巣を作りました。
もう少しだけ背伸びをして、空にタッチ。


先日、鎌倉の紫陽花を見てきました。
灰色の空を背にして、際立つ青、赤、紫などなど。
湿気をまといながら海沿いを歩き、
カラスと立ち話しをしたあと、灯台で黄昏を待つ。
唇が湿るのを感じた私は、行きよりも少し遅足で、
石段を下り帰路についた。とさ。


電車の色がいつもより銀色に見えた夜は、
このまま別の星に連れて行かれるのかと思いつつ、
寝て起きたらいつもの池袋。
足を踏まれても踏み返さない男。
それは、俺。