むくむむくむ

折れた足首の根っこを捕まえて
揺すりつつもすすり泣く薬まみれのクズに捧げる
浅ましさを包み隠すオブラートが
削ぐあの人との距離感を見間違えた後のリカバリ
陽だまりの中でささやき声 引き込まれた森の中で始まる
悲喜こもごものもごもご口の中で泥まみれになった
言語の卑猥さと意味不明の二者択一から画一的な判断が下されたと
思い込みがちな2017年7月も中盤に差し掛かりぎみ。
踏み入れたつま先から痺れる電気にも似た刺激は
脳天を突き抜けて地面から立ち上る電流の行き着く先
挟み込まれた自意識の間でクネリまくる気色の悪い腹八分目
勧善懲悪か簡単に上手くいく話の裏側のアクリル板
マジックで描き描きはにかみながら平らげる据え膳の喉越したるや
喉の奥から手が出て掴み取った金属製の棒状も未だ錆び付くことなく
磨きかけるだけ磨く朝と夜の隙間から覗き込んだ素顔
生まれ変わるか否か 知らぬが仏の真っ黒け
明日も金箔 いずれ消えゆく この痛み(骨折)